ケージフリー卵とは?鶏のアニマルウェルフェアについて知っておきたいこと

動物福祉の重要なテーマの一つである採卵鶏のケージフリー飼育方法(平飼い)が近年、大きな注目を浴びています。世界中のメディアによって企業や政府のケージフリー政策が毎日のように報道され、また、世論調査によれば、ケージフリー卵を求める消費者が世界各国で増加しています。

ケージフリーは数年前から注目されてきましたが、ケージ飼育と比較してケージフリーがアニマルウェルフェア(動物福祉)の観点から本当に優れているのか、そのメリットはどのようなものなのか。この記事ではこれらの疑問に答え、詳しくご説明します。

はじめに、世界中でよく行われている採卵鶏の飼育方法を紹介します。一般的に鶏卵生産者が用いているのは「バタリーケージ」と呼ばれる飼育方法です。これは、金網で作られたケージの中に鶏を入れ、ケージを並べて飼育する方式です。飼育スペースは様々ですが、1つのケージにつき一般的な飼養面積はA4用紙からB5用紙程度です。

また、「ケージフリー」の飼育方法があります。上記のケージ飼育と異なり、これはケージを使用せず、鶏たちに自由な行動を取らせる方法を指します。ケージフリーには複数の方法が含まれ、多段式の平飼い鶏舎「エイビアリー」や、鶏舎内で平らな地面の上で飼育する方法、そして鶏が屋外と鶏小屋を自由に行き来できる「放し飼い」などがあります。

これらの飼育方法を理解する上で、鶏のアニマルウェルフェアへの影響を考えることも重要です。アニマルウェルフェアとは、動物が生きていく中での身体的および心理的な健康状態を指します。また、動物福祉の観点から1960年代に提唱された「5つの自由」という概念があります。この「5つの自由」が世界中で世界基準として認められています。これによれば、人間が管理している全ての動物に対して、1)飢えや渇きからの自由、2)不快からの自由、3)痛みや疾患からの自由、4)本来の行動を取る自由、そして5)恐怖や抑圧からの自由を与えられなければなりません。

鶏は本来、止まり木で休んだり、砂浴びをしたり、採餌を行ったり、巣箱で卵を産んだり、翼を広げたりする行動を取ります。しかし、鶏をケージに囲むことでこれらの行動が制限されてしまいます。多くの研究によれば、ケージ飼育はストレスや痛み、疾患のリスクを高める傾向があり、ほとんどの5つの自由を妨げられています。

一方、ケージフリーの方法は鶏に自然な行動をとる機会を提供します。自由な行動ができることでストレスが減少し、免疫力の向上にも寄与します。そのため、ケージ飼育よりケージフリー飼育はアニマルウェルフェアの向上につながると考えられています。

実際の研究によれば、採卵鶏の飼育方法が鶏に与える影響が明らかにされています。The Welfare Footprint Project (ザ・ウェルフェア・フットプリント・プロジェクト)という団体がケージ飼育(バタリーケージおよびエンリッチケージ)とケージフリー(エイビアリー方式)を比較し、鶏たちが生涯で経験する苦痛の時間を双方で計測しました。その結果、ケージフリーの使用により鶏たちの苦痛が数千時間減り、大幅に減少することが示されました。

具体的には、バタリーケージとケージフリーを比較した際に、軽度の苦痛が4,645時間、中度の苦痛が2,313時間、重度の苦痛が275時間減少したという結果が得られました。これにより、ケージフリーの採用が鶏たちのアニマルウェルフェアの改善に繋がることが示されました。

ケージ飼育が鶏たちに及ぼす悪影響は明白です。多くの企業や政府がケージフリーへの移行を公約とし、バタリーケージを廃止し、ケージフリーへの切り替えを進めています。これにより、鶏のアニマルウェルフェアの向上が図られることでしょう。

マーシー・フォー・アニマルズでは、企業のケージフリーへの移行に関するサポートを提供しています。ケージフリーの導入に興味をお持ちの企業様は、以下のメールアドレスまでお気軽にご連絡ください。

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